個人所得課税

平成元年度・社会保険診療報酬|概算経費特例の申告記載漏れを救済する規定

平成元年度の改正では、社会保険診療報酬の概算経費に関する特例について、申告書に必要な記載がない場合の救済規定が追加されました。対象となる収入や経費率そのものを一律に変更する改正とは別の、申告手続に関する技術的改正です。

個人と法人の新設規定

主体新設条文救済の条件
個人租税特別措置法第26条第4項税務署長が記載の欠如にやむを得ない事情を認める
法人同法第67条第4項やむを得ない事情に加え、必要事項を記載した書類の提出がある
図表1 条文上の違い

法人については、やむを得ない事情が認められるだけでは足りず、必要事項を記載した書類が提出された場合に限るとされています。個人の追加条文には、この書類提出を同じ文言で定めていません。

改正の前後を整理

確認事項今回の改正が扱う内容
申告書の記載必要記載がない場合の例外規定を追加
判断者税務署長
判断基準やむを得ない事情があると認めるか
効果第1項の特例を適用することができる
本来の対象要件別途満たす必要がある
図表2 自動適用ではなく事情を認める仕組み

法人の場合の確認の流れ

概算経費特例の本来の要件を確認
↓
確定申告書等に必要な記載がない
↓
税務署長がやむを得ない事情を認めるか
↓
必要事項を記載した書類の提出があるか
↓
新設第67条第4項による適用可否を判断

具体例で考える

仮定したケース条文から確認する点
法人が記載を欠き、補足書類も未提出追加条文が求める書類提出条件を満たしていない
法人が補足書類を提出した書類だけで自動適用とはならず、やむを得ない事情の認定も必要
個人が記載を欠いた個人向け第26条第4項の判断基準で確認
図表3 独自の手続確認例

これらは条文の条件を比較するための仮定例です。どの事情が「やむを得ない事情」に該当するかは、今回の追加条文だけでは列挙されていません。単なる記載漏れが必ず救済されると説明することはできません。

一次資料

衆議院:平成元年法律第12号(第26条第4項・第67条第4項の追加)。平成元年当時の手続改正を整理した記事です。現在の申告に利用する場合には、現行法と適用関係を確認してください。

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