金融・証券税制ではNISA口座を開設しやすくする変更と、投資信託等の外国税の二重課税調整が主要項目です。投資枠を増やす改正と事務手続きの改正は分けて読みましょう。
この記事は2017-12-14に公表された平成30年度の与党税制改正大綱をもとに、金融・証券税制の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
NISA口座開設と二重課税を改善
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
NISAは非課税適用確認書の添付を要しない簡易な開設届により、税務署の確認を待たず開設する仕組みを設ける方針です。ただし後に重複が判明した場合の取扱いがあるため、一人一口座の原則は変わりません。
併せて押さえたい仕組み
投資信託等が外国で負担した税を一定の範囲で国内の所得税から調整する仕組みを見直します。外国税が常に全額戻る制度ではなく、対象商品や運用割合などにより限度があります。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | NISA口座開設と二重課税を改善 |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 簡易な口座開設は平成31年、外国税の調整は令和2年からなど、適用時期が異なります。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
昔作ったNISA口座を忘れた人は、新しい金融機関で申し込む前に口座の有無を確かめましょう。外国資産へ投資するファンドでは、手取り分配金だけでなく税額の通知も保管すると確認しやすくなります。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「平成30年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
簡易な口座開設は平成31年、外国税の調整は令和2年からなど、適用時期が異なります。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。






