個人所得課税では住宅ローン控除の控除率や期間、借入限度額の見直しが中心です。住宅ローンを組む金額だけでなく、住宅の省エネ性能と入居年が重要になります。
この記事は2021-12-10に公表された令和4年度の与党税制改正大綱をもとに、個人所得課税の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
住宅ローン控除0.7%への見直し
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
控除率を原則0.7%へ見直し、住宅の性能に応じて借入限度額を設定する方針です。認定住宅、ZEH水準、省エネ基準適合住宅等で区分があり、同じ購入価格でも対象となる借入額が異なります。
併せて押さえたい仕組み
新築の一定住宅では控除期間を13年とするなどの措置を設け、合計所得金額の要件も見直します。将来の新築住宅について省エネ要件を強める方向があり、建築確認時期も確認する必要があります。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | 住宅ローン控除0.7%への見直し |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 令和4年以降の入居等に係る見直しです。すでに従前の制度で控除を受けている人へ一律に0.7%を適用しません。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
年末残高が3,000万円でその全額が対象なら、0.7%を掛けた額は21万円です。ただしその金額が必ず還付されるわけではなく、所得税額等の控除可能額と制度上の上限を確認します。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「令和4年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
令和4年以降の入居等に係る見直しです。すでに従前の制度で控除を受けている人へ一律に0.7%を適用しません。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。








