資産課税では個人事業者の事業用資産に関する納税猶予制度の創設が大きな変更です。法人の株式承継とは異なり、土地・建物・一定の減価償却資産の承継を対象とします。
この記事は2018-12-14に公表された平成31年度(令和元年度)の与党税制改正大綱をもとに、資産課税(相続税等)の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
個人事業承継税制の創設
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
10年間の時限措置として事業用資産に係る贈与税・相続税の納税を猶予する仕組みを設ける方針です。対象となる土地や建物には面積等の制限があり、私生活に使う財産まで一括で含められません。
併せて押さえたい仕組み
小規模宅地等の特例との関係や後継者の事業継続が重要になります。納税猶予の選択だけで比較を終えず、既存の特例を利用した場合の税額と管理負担も比べましょう。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | 個人事業承継税制の創設 |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 本年度原本は平成31年度大綱です。納税猶予は承継計画や認定等の条件を伴うため、無条件の免税と区別します。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
親の診療所や店舗を引き継ぐ後継者は、建物の事業使用割合と設備台帳を整理します。住宅と店舗が同居する場合、全体を事業資産として扱うと対象判定を誤りやすくなります。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「令和元年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
本年度原本は平成31年度大綱です。納税猶予は承継計画や認定等の条件を伴うため、無条件の免税と区別します。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。






