法人課税の中心は法人実効税率を20%台へ引き下げる改革です。ただし、税率引下げと併せて減価償却や外形標準課税などの所得計算も変わります。
この記事は2015-12-16に公表された平成28年度の与党税制改正大綱をもとに、法人課税の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
法人実効税率20%台への引下げ
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
標準的な法人実効税率は平成28年度に29.97%、平成30年度に29.74%とする方針です。平成27年度大綱で示した将来予定をさらに見直した数字であり、過年度の記事の予定値をそのまま使えません。
併せて押さえたい仕組み
建物附属設備や構築物の減価償却方法は定額法へ改める方針です。購入時点で一度に税が軽くなるか、期間全体で費用配分が変わるかを分けて、設備投資の資金計画へ反映します。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | 法人実効税率20%台への引下げ |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 29.97%はすべての法人の一律税率ではありません。自社の資本金、所在地、所得区分を確認します。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
同額の設備を買っても、取得日が改正の前後に分かれると償却方法が異なることがあります。発注日、検収日、取得日、事業供用日を台帳に残すと年度の境界で迷いにくくなります。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「平成28年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
29.97%はすべての法人の一律税率ではありません。自社の資本金、所在地、所得区分を確認します。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。







