平成19年度(2007年度)の資産課税(相続税等)を振り返るときは、何が変わったかと、いつから使う制度なのかをセットで確認することが大切です。平成19年度には、事業承継のための非上場株式等の贈与について、相続時精算課税の特例が創設されました。一定の要件の下で、親の年齢と特別控除の枠が通常制度と異なる取扱いとなりました。
この記事は当時の制度と改正の経緯を整理する過年度解説です。現在の取引の計算には、現在の法令を確認してください。
平成19年度改正の要点
株式を引き継ぐための特例を、現金贈与など一般の財産移転にそのまま広げることはできないからです。財産の種類と会社の条件を確認する必要があります。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 親の年齢 | 一定要件下で60歳以上 |
| 非課税枠 | 通常2,500万円を3,000万円へ拡大する特例 |
| 適用時期 | 平成19年度の非上場株式等贈与特例。贈与時期と対象会社の条件を確認。 |
非上場株式贈与の特例で押さえること
この改正で読むべき条件を、比較表と具体例に分けて見ていきます。
株式を引き継ぐための特例を、現金贈与など一般の財産移転にそのまま広げることはできないからです。財産の種類と会社の条件を確認する必要があります。対象となる出来事を先に整理し、見出しの年度名だけで適用を判断しないようにしましょう。
具体的な場面ではどう考える?
制度の説明を実際の記録に結び付けるには、取引や家族の状況を具体的に分けて考えると分かりやすくなります。次は、資料を整理するための例です。
書類から確認する順番
家族会社の株式を親から子へ渡したケースでは、親の年齢、会社の状況、贈与した株式の評価を整理します。制度を選んだ後の相続時の計算も合わせて読みます。
家族全員の税額を一度に計算する前に、制度の対象となる取得と取得者を特定します。条件を満たす範囲を決めてから計算する方が、制度の使い過ぎや取り落としを防げます。
改正をもう一歩詳しく理解する
見出しだけでは分かりにくい制度の対象と計算の違いを、具体的に確認します。
親の年齢と控除枠の二つを変更
一定の非上場株式等の贈与では、60歳以上の親から相続時精算課税を選択でき、枠を2,500万円から3,000万円へ広げる特例です。年齢の条件と財産の条件を別に確認する必要があります。例えば親が62歳の場合、通常の創設時の65歳以上の条件との違いが検討点になりますが、株式や会社の要件を確認せず適用を断定しません。
信託税制の整備も資産移転に関係
平成19年度には新信託法に対応する税制も整備されました。財産の名義を管理する者と、経済的な利益を受ける者を区別することが重要です。信託を作れば贈与や相続の税負担が自動的に消えるという説明はできません。契約で誰がどの権利を受けるかを先に把握し、所得課税と相続・贈与の課税を分けて調べましょう。
- 対象をそろえて比較する。一定の非上場株式等の贈与では、60歳以上の親から相続時精算課税を選択でき、枠を2,500万円から3,000万円へ広げる特例です。対象外の取引や後年の条件を同じ計算へ混ぜないことが、改正の効果を理解する基本です。
- 実施された措置と方針を区別する。大綱の検討事項がある場合は成立法へつながったかを確認し、決定時点の説明と後続改正を別に読みます。
大綱の公表と適用開始の違い
本記事の年度は税制改正の年度を示します。与党の大綱がまとめられる時期と、税額計算で制度を使い始める時期は同じではありません。
本年度の与党税制改正大綱は2006年12月14日です。適用時期については、平成19年度の非上場株式等贈与特例。贈与時期と対象会社の条件を確認。大綱、法案、成立した法律、当時の説明資料という順に照合すると、検討事項と実施措置を区別できます。
まとめ
親の年齢と控除枠の二つを変更が、この年度の制度を読み解く重要な手掛かりです。対象と適用時期をそろえ、本文の比較表と一次資料をつなげて確認しましょう。
参考資料
改正内容は以下の公的資料をもとに整理しています。法案の資料を参照する場合には、成立後の法令や後続改正との違いも確認してください。







