平成10年度には、国税関係帳簿書類を電子データ等で保存する制度が創設されました。現在の電子帳簿保存のルールを、そのまま創設当時へ当てはめないことが重要です。
当該年度の制度と変更点
次の表で対象、時期、制度の役割を整理できます。複数の制度や年度途中の対応を含む場合は、一括して同じ日に決まったものと理解せず、各日付を分けて確認してください。
| 年度 | 平成10年度税制改正 |
|---|---|
| 背景 | 会計処理のコンピュータ化 |
| 目的 | 適正課税と保存負担の軽減 |
制度の意味と具体的な確認方法
税率や金額の変更だけでなく、何を対象にし、どの段階で働く措置なのかを把握すると、古い契約や申告資料と制度を対応させやすくなります。
紙の保存から電子データ保存を認める方向へ
コンピュータで帳簿を作成することが普及したことを背景に、適正公平な課税を確保しながら帳簿保存の負担を軽くする制度が整備されました。
会計処理がコンピュータ化されても、紙に印刷して保存する必要があれば保管負担は残ります。制度創設は作成方法と保存方法の関係を見直すものです。ただし、好きな形式でファイルを置くだけで要件を満たすという意味ではありません。
帳簿と書類を区別して対象を確認する
国税庁は制度の名称を国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存制度等として説明しています。対象となる記録の種類や保存方法の条件を個別に確認する必要があります。
過去の会社資料を調べるときは、仕訳帳や総勘定元帳のような帳簿と、請求書や領収書のような取引書類を分けます。今のスキャナ保存や電子取引の要件を混在させず、当時どの保存方式について承認や条件の確認を行っていたかを調べましょう。
当時の資料を確認する
まず対象となる取引日・所得年分・財産区分を整理し、次の一次資料で当時の条件と経過を確認しましょう。現在の制度に同名の措置があっても、対象や期限まで同じとは限りません。








