国際課税ではグローバル・ミニマム課税の軽課税所得ルールと国内最低課税の法制化が主要項目です。前年度までの所得合算ルールに追加して最低課税の仕組みを整えます。
この記事は2024-12-20に公表された令和7年度の与党税制改正大綱をもとに、国際課税の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
国内最低課税と軽課税所得ルール
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
親会社側での所得合算だけでは補えない低課税部分に対応する軽課税所得ルールと、日本国内の低課税部分へ対応する国内最低課税を設ける方針です。三つのルールの優先関係を整理する必要があります。
併せて押さえたい仕組み
外国子会社合算税制では、外国関係会社の所得を親会社のどの事業年度へ取り込むか等を見直す方針です。最低課税の会計年度とCFCの所得合算時期は同じではないため、別の管理表を作ります。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | 国内最低課税と軽課税所得ルール |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 追加ルールは令和8年4月1日以後開始の対象会計年度を想定します。令和7年度にすべて全面実施したと説明しません。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
多国籍企業の担当者は、日本・海外の各構成会社について収益、税額、会計期間、支配関係をそろえましょう。国内に大きな優遇税制がある会社も、国内最低課税との関係を確認することが必要です。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「令和7年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
追加ルールは令和8年4月1日以後開始の対象会計年度を想定します。令和7年度にすべて全面実施したと説明しません。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。








