国際課税では外国子会社合算税制の大幅な見直しが重要です。海外の税率が低いかどうかだけではなく、会社の事業実態と所得の性質で合算の範囲を判断する方向へ進みます。
この記事は2016-12-08に公表された平成29年度の与党税制改正大綱をもとに、国際課税の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
外国子会社合算税制を大きく見直し
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
ペーパーカンパニー等に対する会社単位の合算と、経済活動基準を満たす会社等の受動的所得に対する部分合算を整理する方針です。現地に会社を登記しただけでは事業実態の説明になりません。
併せて押さえたい仕組み
事業内容、事業所、管理支配、所得の内訳などを継続して確認する必要があります。特に利子や配当等を多く持つ会社では、販売活動を行っていることと受動的所得の課税は別の論点です。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | 外国子会社合算税制を大きく見直し |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 改正は外国関係会社の平成30年4月1日以後開始事業年度など、会社側の年度を基準に適用を確認します。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
海外販売会社が本業の利益に加えて多額の有価証券運用益を得る場合、会社全体と所得区分を分けて検討します。事業実態があるため全所得が合算されない、と一括で判断しないことが大切です。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「平成29年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
改正は外国関係会社の平成30年4月1日以後開始事業年度など、会社側の年度を基準に適用を確認します。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。








