法人課税では研究開発税制と中小企業の設備投資税制の見直しが主要項目です。研究費を増やしたか、対象となる設備を取得したかによって利用する制度が分かれます。
この記事は2016-12-08に公表された平成29年度の与党税制改正大綱をもとに、法人課税の主な変更を整理したものです。大綱は改正の方針であり、その後の法案成立や施行とは段階が異なります。与党の公表資料で当時の内容を確認できます。
研究開発と中小企業投資を支援
変更点を読むときは、対象となる人・会社・取引と、何が変わるかを先に整理すると分かりやすくなります。新設、延長、要件変更、検討事項を同じ扱いにしないことがポイントです。
制度の対象と変更点
研究開発税制の総額型について、試験研究費の増減に応じた控除率へ見直す方針です。IoTや人工知能等を活用した一定のサービス開発も対象へ加え、製造業だけを想定した支援から範囲を広げます。
併せて押さえたい仕組み
中小企業向けの設備投資支援は認定計画に基づく制度へ改組し、器具備品や建物附属設備等を加える方針です。取得価額だけでなく生産性向上等の証明と認定時期が重要になります。
| 確認する順序 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.主な変更 | 研究開発と中小企業投資を支援 |
| 2.対象の判定 | 本人・家族・会社の区分、対象財産や取引、所得や金額の条件 |
| 3.時期の判定 | 研究開発費のすべてが税額控除になるわけではありません。税額控除限度と対象費用の範囲を確認します。 |
| 4.記録と申請 | 取得・支払・贈与等の事実を示す資料と、制度ごとの申告・届出 |
自分への影響を具体例で確かめる
制度名が似ていても、誰が何をしたかによって適用関係は変わります。次の例のように、自分の事実を制度の条件へ一つずつ対応させると、次に調べる点が明確になります。
判断の例
ソフトウエア開発会社は、通常の販売管理費と税制上の研究開発費を区分し、実験や分析の内容を記録します。サービス業の設備更新も、一般的な備品という名称だけで対象外と決めつけないようにします。
準備する情報と確認先
- 事実と日付をそろえる。金額だけでなく、契約、取得、支払、贈与などがいつ行われたかを記録します。複数の年度にまたがる場合は一覧にし、対象期間に入るかを判定します。
- 必要な手続きを確かめる。申告や届出、認定を要する特例は、対象条件を満たしていても手続きの確認が必要です。原本の注記と、申告先・金融機関・認定窓口が案内する書類を対応させます。
- 他の制度との関係を確認する。別の特例との選択、併用、控除上限などがある場合、制度を一つずつ計算してから比較します。名称だけから同時に使えると推測しないことが重要です。
改正年度と適用時期を区別する
「平成29年度の改正」は、すべての変更がその年の1月や4月から適用されるという意味ではありません。公表、法改正、施行、適用の順に確認すると、過去の資料を誤って現在の取引に使うことを防げます。
見落としやすい点
研究開発費のすべてが税額控除になるわけではありません。税額控除限度と対象費用の範囲を確認します。
実際の申告では、対象となる年分・開始事業年度等の法令と、その後の改正を照合してください。まず当時の変更内容を理解し、次に自分の対象時期を確かめる順序で進めると、必要な資料と手続きを整理できます。







